紙からシステムへ在庫システム導入事例 前編
メーカーさんや卸業者さん、EC運営担当さんの大きな業務の一つに在庫管理があります。
中には、在庫管理を紙ベースでされている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、紙で管理していた在庫状況をシステム化し、業務が劇的に改善・効率化された実話をケーススタディとして紹介します。
- 初めて業務をシステム化したい方
- システム化する工程が全くイメージできない方
是非読んでいただき、システム化に対してイメージしてもらえれば幸いです。
前編では、システム化の依頼をして頂いたお客様の状況などをお話します。
1.お客様の事業
車のパーツをインターネットで販売している会社です。
車の整備を自分でできるような人が、ドアノブやLED、ヘッドライトなどを購入しています。
汎用的なものもあるようでしたが、車のパーツはとにかく種類が多くて、
「メーカー × 車種 × 商品」の数だけ商品数がありました。
2000種類くらいあったと記憶しています。
また、商品は海外へ直接買い付けに行って大量に購入しており、
一度の買い付けでコンテナ1台隙間なく買ってくるとのことでした。
2.お客様の現状 1日3人がかりで2~3時間の作業量をどうにかしたい
現在扱っている商品の在庫状況を、キングファイル7冊で管理していました。
過去の履歴もキングファイル20冊程度で保管していました。
業務の流れはこんな感じです。
ネットで注文を受付
↓
在庫状況を確認
↓
商品を探しに行く
↓
梱包
↓
配送
↓
出荷処理(在庫帳へ記入)
この中で特に、在庫状況を確認と出荷処理をシステム化したいようでした。
出荷処理は一日に3人がかりで2から3時間費やしていたようです。
これだけで、一人雇用できてしまいますね。
時間がかかる要因は大きく2つありました。
- 在庫状況の確認を紙の書類から探すため、検索に時間のロスが生まれている。
- 月2回の入庫処理(コンテナ1台分を在庫帳に記載し、棚卸しして在庫高の確認)が商品数・個数が多いため時間がかかっている。
3.お客様の悩み
まとめるとお客様の悩みは、
会社も大きくしたいので扱う商品数を増やしたい。
しかし在庫の確認・出荷処理その他を行うのに商品数に比例して時間がかかっていく。
帳簿の保管と言う観点から見ても3年間で約30冊のキングファイルができてしまった。
7年間保管すると一体何冊必要で、どれだけ帳簿にスペースを奪われることだか…
つまり、アナログで管理することに限界が来たようです。
会社も大きくしたいけど、時間をかけず管理したい。
贅沢な悩みです。
けれども、システム化することにより、その贅沢な悩みを解決することが可能なのです。
長くなりましたが前編はここまでにします。
次回は実際にシステム化に取り掛かるまでを書いて行きたいと思います。